サッカーを見る時、選手のプレーとともに、つい目に入るのがユニホームの胸のロゴです。
おなじみの企業名もあれば、商品名が大きく入っていることもあります。
では、その胸スポンサーを、企業の売上高で並べたらどうなるのでしょうか。
某スポーツサイトが公開したランキングでは、名古屋グランパスのトヨタ自動車が1位。日産自動車、日立製作所、パナソニックと、日本を代表する大手企業が続きます。
ただし、これはスポンサー企業の売上高の順位。クラブへの協賛額や、チームの強さを示すものではありません。
そんな中、目を引いたのが5位です。
川崎フロンターレを支える富士通より上に入ったのは、奈良クラブの胸スポンサー、大和ハウス工業でした。
記事によると、同社の2026年3月期のグループ売上高は5兆5,768億円。J3のクラブの胸に、これほど大きな企業の名前が入っているのです。
実は、大和ハウス工業の創業者・石橋信夫氏は奈良県出身で、会社の設立地も奈良市。奈良との深い縁があります。
同社は奈良クラブと「地域共創パートナーシップ」を結び、サッカーを通じて地域とより良い社会を目指すクラブの思いに共感していると説明しています。
全国で知られる企業が、ゆかりのある地域のクラブを支える。
その関係を知ると、胸のロゴもちょっと違って見えてきます。
もちろん、スポンサーには広告としての役割があります。テレビや配信に映り、スタジアムで多くの人の目に触れる。それは企業にとって大切な価値です。
ただ、地域とのつながりは、画面にロゴが映る時間だけでは測れないのかもしれません。
例えば、鹿島アントラーズを支えるLIXILは、2024年の協賛30周年に、環境をテーマにした展示や、子どもたちの試合招待などを実施しています。企業とクラブが一緒に、地域の人たちと接する機会をつくっているのです。
商品を使ったことがなくても、「うちのクラブを支えてくれる会社」として、親しみを持つ人もいるでしょう。
企業を身近に感じるきっかけが、店頭や広告ではなく、週末のスタジアムにある。そう考えると、スポンサーの役割もなかなか奥深いものです。
ゴールを決めるのは、選手。
その胸で一緒に喜んでいるのは、企業のロゴ。
次に試合を見る時は、その名前と地域との関係も、少し調べてみたくなりました。
ピッチを走るユニホームは、日本企業と地域のつながりも見せてくれているのであります。