野村ID野球の申し子と言われた古田敦也さん。
日本プロ野球史に名を刻む名捕手です。
ヤクルトスワローズに入団直後から捕手としての薫陶を受け、
試合中のベンチでは常に野村監督の目の前が定位置でした。
配球についての議論を四六時中行い、
なぜ今このボールを要求するのか、常に意図を持って投手をリードし、
頭をフル回転されていました。
現代野球は様々なデータが収集、整理され、
監督、コーチ、選手に提供されています。
メジャーリーグの試合中にタブレットでデータを見ながら分析している姿がよく映し出されています。
古田さんが活躍された時代は今ほどデータが綺麗に整理されていませんでした。
ですが、野村監督がいち早くデータの重要さを説き、
データに基づく配球、戦略を提示していたからこそ、I D野球と称されていたのでしょう。
古田選手もデータから仮説を立て、
試合本番で実行し、振り返りを行い次の打者に向かう。
そんな繰り返しを行なっていたそうです。
その中で非常に重要なこととして、記憶や思い出ではなく、
記録を元に考えるということを実践していました。
それは、ある選手に豪快にホームランを打たれた時に痛切に感じたそうです。
データ分析に基づいて相手の弱点と言われるコースにボールを要求。
しかし豪快にホームランを打たれた時、
そのシーンが投手も捕手も鮮明に記憶に刻まれてしまいます。
そうなると次の打席の際に迷いが生じ、本来であれば打つ確率の低いコースに
ボールを要求せず、打たれた球種やコースとは別の選択をしてしまったそうです。
それでさらに痛打され、野村監督に指摘されたそうです。
この経験から、記憶に頼ったリードではなく、記録に基づいた冷静なリードを心がけ、
常にノートに記録していったそうです。
ビジネスにおいても記録は大切です。
記憶というものは時間の経過とともに薄れ、
なぜか都合の良いように書き換えられることが多くあります。
そんな時、メモという記録に基づいて振り返ると正しい場所に立ち返れます。
記憶よりも記録。
ビジネスにおいても活用していきたいですね。