TDB担当者との対話から学んだ「売上より利益が大事」という本質
2025/12/07
先日、帝国データバンク(TDB)の担当者と面談する機会がありました。
TDBを意識し始めて一年ほどになりますが、担当者との対話は企業経営において重要な視点を毎回気づかせてくれます。
特に印象的だったのは、企業がどのように評価され、どのように「選ばれる側」になっていくかという話でした。
TDBの代表的な指標である「評点」は、企業の信用力を測るものです。
100点満点の評価ですが、実際に100点の企業は存在せず、最高でも90点台。
ごく一部の大企業グループに限られます。
特に重要なのは「51点」という基準で、ここを超えると倒産リスクが低い企業として扱われ、多くの大手企業や金融機関が取引判断の参考にしているそうです。
企業の“体力”を示す内部留保という指標
担当者との対話で、内部留保が話題に上がりました。
内部留保は企業の体力そのものであり、赤字の時期でも耐えられる継続力、採用や投資に踏み切れる余力、支払能力の裏付けとして評価されます。
特に法人取引を中心とする企業では、内部留保の厚みが信用力を大きく左右します。
担当者からは、成長イメージとして「次の売上ステージ」に触れられましたが、同時に「売上より利益のほうが重要」というアドバイスもいただきました。
利益が内部留保をつくり、内部留保が信用力を高め、TDB評点にも影響を与えるためです。
売上を伸ばしても利益が薄ければ企業体力は強くなりません。
企業が成長するためには、売上だけではなく、利益、内部留保、財務の安定、組織力などの“見えない資産”が重要です。
信用力が高まることで、大手企業との取引が増え、採用が強化され、事業の好循環が生まれます。
TDBを意識して経営していくことで、自社の現在地が明確になり、企業としての“強さ”をどう積み上げるべきかが見えてきます。
売上より利益、そして内部留保。
この視点こそが、成長企業が次のステージへ進むための本質だと感じました。
“選ばれる会社”とはどういう会社か─トヨタの例から見えた基準
さらに担当者から、大手企業の取引基準についても興味深い話を聞きました。
たとえばトヨタは、下請け・一次受け・二次受けまで含めると約3万8千社もの企業と関わっているそうです。
しかし、その膨大な数すべてと直接取引することはできません。
だからこそ、大手企業は取り引き先を厳しく絞り込み、信用力の高い企業と長期的に付き合うのだと教えてくれました。
つまり、大手企業が求めているのは「規模の大きさ」ではなく、企業としての体力・信頼性・継続性です。
中小企業が大手企業と直接取引を行うためには、営業力や人脈だけではなく、財務基盤、利益体質、内部留保、組織運営といった総合力が求められる理由がよく分かります。
私たちの会社も、ここ数年で取引先が少しずつ変わってきました。
以前では声がかからなかった企業から相談をいただくようになり、紹介も増えています。
まだまだ途上ですが、「選ばれる会社になるには何が必要か」を考え、地道に積み上げてきた成果が少しずつ現れているように感じます。
TDBを意識して経営することで、自社の現在地が明確になり、どこを強化すべきかが見えてきます。
売上より利益、利益より内部留保。
内部留保が信用を生み、信用が新しい取引を連れてくる。
この循環をつくっていくことこそ、企業が次のステージへ進むための本質だと実感しています。
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