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高松 秀樹

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第177回:新会社の船出

2024/05/04

保険金の不正請求など数々の不正、悪態で世間からの非難を集めた中古車販売最大手「ビッグモーター」。。

その事業を引き継ぐ「新会社」として「WECARS」が5月1日に発足しましたが、「伊藤忠商事」の元執行役員・田中氏が社長に就任しました。

買収した「伊藤忠」にとっては、「250以上の全国店舗」を持つ「業界最大手」の販売経路を「400億円程度」の金額で買取できたことは、投資物件としては「破格の安さ」と見ているようですが、著しく低下したその「企業価値」をどこまで回復できるのでしょうか。

はたして、かつての「組織風土」を変えることはできるのか?

大きな注目を集めています。

「伊藤忠」といえば、様々な意識調査において「就職人気企業ランキング」で常にトップに立ち、「学情調査」では「直近6年連続1位」と圧倒的に支持される存在です。

・若手のうちから仕事を任せられ、成長できる環境が整っている

・社員数が少ないため、徹底的に無駄を省き限られた時間で効率的に仕事をしていく文化が育まれている

・働き方改革が進み、午後8時以降の残業は原則禁止

・朝型勤務も取り入れられ、柔軟な勤務時間選択が可能

・業績好調な既存の事業基盤を活用し、脱炭素社会の実現を目指すSDGs貢献にも積極的

などなど、多くの要因があげられますが、超人気企業の組織風土は、超不人気企業の組織風土を刷新することができるのでしょうか。

社名を変え、社長を変え、経営幹部を変えるだけでは、全国組織への「理念浸透、組織風土醸成」は簡単には進まないでしょうが、新会社の今後については期待せずにはいられないのであります。