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木村 圭

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第5回 説得力を上げる3つの数字の使い方

2022/01/03

影響力を与える伝え方をするために、説得力は不可欠です。

そこで今回の記事では、説得力を上げるために有効な数字の使い方を3つ紹介します。

予告として使う

数字を予告として使うと聞き手が飽きずに話を聞いてくれます。

例えば、初対面の人が自己紹介をする時、次のような言い方だったらどう感じるでしょうか。

「私は多趣味です。まず一番よくやるのがゴルフです。最初上司に連れて行かれた時は何が楽しいんだと思いましたが、何度かやるうちにすっかりハマってしまいました。次に好きなのはカラオケです。最近の曲はよくわからないのですが、懐メロは得意だと思います。あと、SNSもやりますね。主にTwitterを使っているのですが、文章の練習になるのがいい。それから……。」

こんな言い方をされたら「一体、いつまで続けるんだ!」とストレスを感じてしまいますよね。
人はストレスを感じると話を最後まで集中して聞いてくれません。
当然、説得力もなくなってしまいます。

では、次のような言い方だったらどうでしょうか。

「私は多趣味です。その中から特にハマっている趣味を3つ紹介します。1つめはゴルフです。最初上司に連れて行かれた時は何が楽しいんだと思いましたが、何度かやるうちにすっかりハマってしまいました。続いて2つめはカラオケです。最近の曲はよくわからないのですが……最後3つめは……」

いかがでしょうか。最初に数字で「3つあります」と予告しているおかげで、「とりあえず3つ聞き終わるまではちゃんと聞こう」という気持ちになったのではないでしょうか。

このように数字を予告として使うことで、聞き手のストレスを軽減させ、最後まで飽きずに話を聞いてもらうことができます。

ちなみにこの記事のタイトルにも数字が入っていますね。というわけで残り“2つ”も見ていきましょう。

証拠として使う

数字を証拠として使うと、伝えたいことが具体的に伝わるようになります。

例えば、せっかく頑張っているようなことでも次のような言い方だとあまりイメージができません。

「私は体力に自信があります。なぜなら筋トレをしているからです。ジムに頻繁に通っており、トレーニング時間も普通の人より長めです。それだけではありません。インターバルも大事にしているので、効率的に筋肉がつきやすい体になっています。また、そのおかげで早寝早起きになりました。」

なんか頑張っているんだろうなというのはわかりますが、ぼんやりした表現で説得力に欠けてしまいます。
これが次の言い方だったらどうでしょうか。

「私は体力に自信があります。なぜなら週5で筋トレをしているからです。ジムにも週3で通っており、トレーニング時間も1回あたり90分と普通の人より長めです。それだけではありません。インターバルも大事にしているので、1セットあたり3分の筋トレをして、しっかり1分休む。これを繰り返しているので効率的に筋肉がつきやすい体になっています。、また、そのおかげで夜は10時に寝て朝5時に起きる早寝早起きになりました。」

数字を証拠として使うことで、具体的なイメージがしやすくなったのではないでしょうか。

具体的なイメージが伝われば、聞き手は「あぁ、本当に頑張っているんだな」と感じるため、説得力も自然と増すことになります。

言い換えて使う

説得力を上げるために数字は効果的ですが、表現の仕方によって、数字から受け取る印象が全く変わってしまいます。

例えば、ドリップコーヒーが30袋入っている商品が売られているとしましょう。
そのパッケージに、次の①と②のいずれかの文言が書いてあるとして、どちらが安く感じるでしょうか。

①バリスタ監修の本格ドリップコーヒーが5,000円。
②バリスタ監修の本格ドリップコーヒーが1杯180円。

おそらく①より②の方が安く感じますよね。
しかし、実際計算してみると②は180円×30袋なので、実際は5,400円。
①より高い商品なのです。

では、次のようなケースはどうでしょう。
あなたが大事な取引先へのお土産を購入する時、①と②を比べて、どちらの方が高級感を感じますか?

①品評会入賞の高級玉露が1杯で350円 
②品評会入賞の高級玉露 7,000円

今回の場合は、高級感を求めているので、おそらく①より②の方が“良いもの”という印象を受けるのではないでしょうか。

このように表現の仕方によって、数字から受け取る印象というのは全く変わります。
そのため、単に数字を使えばOKではなく、聞き手に抱かせたい印象に言い換えることが必要です。

まとめ

数字は私たちの生活と切り離すことができないものです。
それだけ身近なものですから、話す時に使わない手はありません。

数字を効果的に使えば、説得力が増すだけでなく、相手のイメージをもコントロールすることができるようになります。

というわけで今回は、説得力を上げる3つの数字の使い方を紹介しました。