今回は「強い組織づくり」について
書きたいと思います。
私のもとには、
複数の店舗や事業所を
展開しているにもかかわらず、
「組織づくりがうまくいかない」と
相談に来る経営者が後を絶ちません。
共通しているのは、
社長自身が営業力や技術力に優れた
「現場のスペシャリスト」
だということです。
自らの手腕で事業を拡大してきた方が多く、
いわば“プレーヤーとしての成功者”です。
しかし、組織とは、
優れた個人の能力だけでは成り立ちません。
これは、私が趣味が高じて研究テーマにしている
プロサッカーチームに例えるとわかりやすいでしょう。
世界の強豪チームを見てください。
スター選手が揃っているから
必ずしも強いのではありません。
戦術が整理され、
各ポジションに明確な役割があり、
全員がチームの目的に向かって
機能しているからこそ、
勝ち続けられるのです。
仮に「監督(=社長)」が不在でも、
チームとして戦える体制になっている。
これが“強いチーム”であり、
“強い組織”なのです。
一方で、多くの中小企業は、
「社長ありき」の体制になっています。
人の採用も育成も、
社長の目利きと感覚に頼りがち。
社長が不在になると、
現場は混乱し、
事業が止まってしまうケースも
少なくありません。
強い組織をつくるには、
「人ありき」から
「仕事ありき」へと
考え方を切り替える必要があります。
人に仕事がくっついている状態では、
業務が属人化し、
トラブルやムラが起こります。
誰が何をやっているのか不明確では、
連携も育成も難しい。
これは、ポジションも戦術もない
素人サッカーチームと同じです。
まず取り組むべきは、
「組織図」の整備です。
たとえ社員が10人でも、
「誰が、どの役割を担っているのか」を
図として可視化する。
すると、業務の重複や漏れが明確になり、
現場の混乱も減ります。
これは、サッカーで言えば、
ポジションを決め、
守備と攻撃の連携を整えるようなものです。
そして重要なのは、
「社長が気づくこと」。
社長自身が、
組織が疲弊していること、
属人的な体制に限界があることに
気づかなければ、
改革は始まりません。
その気づきを引き出すことが、
私たち社外人事部長の役目です。
会社の規模に関係なく、
強い組織はつくれます。
必要なのは、思考の転換と、
小さな仕組みづくりの積み重ねです。
あなたの会社は、
「誰がいなくても機能するチーム」に
なっていますか?
プロチームのような強い組織づくり、
今日から始めていきましょう。
【社外人事部長メディア】
●Apple Podcast
●LINE公式アカウント[登録特典あり]
●社外人事部長紹介動画
●社外人事部長オリジナルソング