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岩田 徹

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第271回 それぞれが発揮したリーダーシップ

2026/02/27

ミラノコルティナオリンピックが閉幕しました。
時差の関係でなかなかリアルタイムで競技を見ることが難しかったですが、
起床した後のニュースで日本選手のメダル獲得を連日拝見するのは心地よかったです。

中でも注目度が高く、メディアでもよく取り上げられていたフィギュアスケート。
最初の種目が団体戦でした。
日本チームは、「これが本当にオリンピックの舞台なのか?」
と感じさせるほどその場を楽しんでおり、雰囲気の良さが画面を通して伝わってきました。
勢いのある関西弁と柔らかい笑顔でチームを和ませる坂本選手。
チームのお兄さん的存在で、勇気と自信をもたらす木原選手。
常にニコニコしながらチームに気を配り、演技でも引っ張った鍵山選手。
個人戦でありながら、チーム戦。
それぞれの種目での順位が得点となり、総得点でメダル争いをする中、
史上最強のメンバーが集まった日本チームは、
各選手がそれぞれの力を発揮し、最終種目の男子フリーの段階でアメリカと同点の首位。
男子フリーの結果次第でメダルの色が変わるという大きな重圧がかかりました。
しかもアメリカの男子フリーは絶対王者のイリア・マリニン選手。
24年、25年と世界選手権2連覇中。
先に滑走したマリニン選手は意外に得点を伸ばすことはできませんでしたが、
それでも200.03点を叩き出しました。

一方、日本チームは初のオリンピックの佐藤選手。
佐藤選手の自己ベストは昨年末に記録した194.02点。
金メダルを獲得するには自己ベストの大幅更新が必要とされ、
しかも最終滑走で大きなプレッシャーがかかる状況でした。
ここで佐藤選手は、「他のみんながノーミスの演技をした。自分もできる。」と腹を括り、
演技に挑みました。

笑顔で送り出すチームメイト。
佐藤選手はチームメイトの思いを背負いリンクへ。
自己ベストを更新する194.86点を記録しましたが、惜しくも2位。
責任を背負った佐藤選手が涙を流す中、男子ショートで最高の演技を見せた鍵山選手が
よくやったと佐藤選手を抱きしめて励ましている姿は感動ものでした。

残念ながら金メダルの獲得は次回以降に持ち越されましたが、
一部の選手に任せきりになるのではなく、一人一人が自分の持ち場でベストを尽くす。
チームで力を合わせてお互いをリスペクトし、互いに鼓舞し合う。
オリンピックという緊張感が最高潮になり、周囲からの重圧もかかる中、
各自が自分ができるリーダーシップを発揮したからだと思います。
先頭に立ち周囲を引っ張るリーダーシップ。
先頭に立つ人を支え、チーム内のコミュニケーションを促進するリーダーシップ。
周囲と連携を取りながらチームを支えるフォロワーシップ。
それが見事に発揮されたからこその結果だったと思いますし、
その後に続く各個人種目へのいい流れが作れたのではないでしょうか。

フィギュアスケートは個人種目の色合いが強い種目ですが、
今回のオリンピックではチームの力が遺憾無く発揮された大会だったと思います。
組織運営の好例になるのではないでしょうか。

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