HACHIDORI NO HANE(ハチドリのはね)HPトップ

星 寿美

ホーム > 星 寿美 > 記事一覧 > 第258回 心理的安全性が同調圧力になる理由

第258回 心理的安全性が同調圧力になる理由

2026/05/04

「この場のルールです。人の話を最後まで聞く。否定・批判はしない。」
会議室のホワイトボードに、そう書かれていた。
心理的安全性を大切にしている組織なんだな。
最初は、そう思った。
でも、1時間後、私は怖くなっていた。

会議は和やかに進んでいた。
Aさんが意見を言う。全員がうなずく。
Bさんが提案する。「いいですね」と声が上がる。
誰も反論しない。誰も首をかしげない。
みんな、本当にそう思っているのだろうか。
ルールがあるから、否定も批判もできない。だから全員が「そうですね」と言い続ける。
会議が終わって、廊下に出た瞬間…「正直、あの案どう思いました?」「うーん、言えなかったけど、かなり厳しいと思って。」

否定・批判をなくした場で生まれたのは、心理的安全性ではなく、見えない同調圧力だった。

心理的安全性は「目的」ではなく「結果」

ここで少し立ち止まって確認したいことがあります。
心理的安全性を提唱したエドモンドソン教授の本来の定義は、「気軽さや心地良さ」でも「相手の意見に賛成すること」でもありません。
建設的に反対意見を言い合える関係性のことです。

つまり、冒頭の会議室で起きていたことは、心理的安全性とは正反対のことでした

心理的安全性という概念そのものは、素晴らしいと思っています。
でも、現場でよく起きているのはこういうことです。
「心理的安全性を高めよう」と目的化した瞬間に、事なかれ思考が生まれる。
波風を立てないことが「安全」になる。
反対意見を言わないことが「思いやり」になる。
気を使い合って、結局は誰も本音を言えない。

これは、心理的安全性の概念が悪いのではありません。
「結果」であるはずのものを「目的」にしてしまったことが問題です。

本当の安全は、「普段の関係性」の中にある

もう一つ、現場で感じていることがあります。
例えば、誰かが決めつけた発言をした時に、ファシリテーターが、「それは、あなたがそう感じているということですよね。」などと、主観と事実を静かに分けられる人がいる場の方が安心できます。

そして本質的なことを言えば、心理的安全性は、その場のルールで作るものではありません。
普段の関係性が、全てです。

普段の関係性が良ければ、反対意見も自然に言える。軽口や冗談も言い合える。
誤解が生じても、対話で解決できる。
みんながありのままで関われる。
それが、本当の意味での安全な場です。
「心理的安全性」という言葉を取り出して目的にした瞬間に、その本質から遠ざかってしまう…現場を見ていて、そう感じています。

どうすれば「普段の関係性」が作れるのか

もちろん、頭ごなしの否定・批判はよくない。
でも、相手の意見を「そうなんですね」と受け止めながら、「私はこう考えます」とちゃんと言い合える場。
それが安心できる場です。

そのためには、ルールや研修ではなく、一人ひとりの日常の関わり方そのものを変える必要があります。
自走組織は、まさにそこから始めます。

感情をきっかけに、ジャッジせずにありのままを受け取る。
感情の奥にある、まだ言語化されていない本当に大切な思いや価値観を言葉にして、伝え合う。

それが習慣になった組織では、反対意見が出ても関係が壊れない。
本音で話しても安心できる。
やらされ感ゼロで、数値目標を達成できる。「心理的安全性」と言わなくても、本物の安全な場が日常になります。

そんな自走組織構築セミナー、無料で参加できます。
普段の関係性から変えていく、自走組織の具体的な作り方。
そして、圧倒的差別化で高額・継続案件を営業なしで受注できる方法も伝えます!

開催日は、あと4回のみ!
ぜひ遊びにきてくださいね。
https://proud-f.com/kochiku2/

最新の記事
アーカイブ