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木村 圭

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第8回 プレゼンを成功に導く5つの基本テクニック

2022/01/24

『プレゼン』というと、どこかビジネス的で非現実的なイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし、プレゼンは何もビジネスの世界だけでなく、プライベートの世界にも多く存在します。

例えば、友人に「あの映画をぜひ観てほしい!」と勧めたい時、パートナーに「今度の休み、〇〇に行きたいんだけど」とお願いする時など私たちは日常的に『プレゼン』をしています。

そこでこの記事では、日常のプレゼンからビジネスでのプレゼンまで使える5つの基本テクニックを紹介します。

主語を省略しない

日本語は主語を省略しても意味が通じることが多いです。
しかし、必要な主語まで省略すると意味が伝わらなかったり、誤解されたりしてしまうことがあります。

文章であれば、前の言葉を見返すなど省略された主語を頭の中で補完することもできます。
しかし、話しことばは瞬間的ですぐに消えてしまうため、主語を省略すると意味が伝わらなくなることが多いのです。

聞き手にとってその話題が「誰」のことを言っているのか、「何」の話をしているのかがわからないことは大きなストレスです。

プレゼンでは、資料に集中してしまう人もいるため、耳だけでも情報を正確に把握できるよう、主語を省略しないようにしましょう。

常に投げかけを意識

人に伝えるというのは相手ありきの行為です。
一方的に自分が言いたいことだけを喋るだけでは相手は話を聞いてくれなくなってしまいます。

聞き手が集中力をもって、なおかつ反応してくれるように話すためには“常に投げかけを意識”します。
投げかけというのは、「みなさんそう思いませんか?」というような質問をすることです。

また「今こそ○○について考えるべきなのではないでしょうか」と自身の意見に同調を求めるのも投げかけです。

質問の投げかけは質疑応答のように相手からの回答を待つことはしません。
「私は○○だと思います。みなさんはどうでしょうか。……ところで」のように相手に少し考える時間を与えてあげるだけです。

なぜ投げかけが必要なのかというと、人の脳は問いから逃げることができないからです。
「~だと思いませんか?」「~ではないでしょうか?」と言われると、脳は勝手にその答えを探そうとします。

この働きを利用して、集中力を継続させ、なおかつ反応してもらうために、プレゼンでは投げかけを使ってみてください。

ポイントは奇数にする

プレゼンでは、先にこれから伝える話題が何個あるのか、ポイントを数字で予告することがあります。

「この商品のメリットは全部で3つです」「今回みなさんに考えていただきたいことは5つあります」

数字にして予告するのは、相手に先行きを見せてあげてストレスや不安を与えないためです。
また、数字を予告することで聞き手の頭の中で情報が整理されやすくなり、印象にも残りやすくなります。

なお、ポイントを数字で予告する時はなるべく3、5、7といった奇数を使うようにしてください。
なぜなら、人間は偶数よりも奇数の方が印象に残りやすくなるからです。

これは科学的な根拠がまだハッキリとしていないのですが、2で割り切れない数字への違和感が記憶に残りやすい事の手助けをしていると言われています。

人は行動を強制されることを嫌う

人は自分の行動を他人に強制されることを嫌います。親から「○○しなさい」と言われて素直に応じる子供が少ないように(表面上では言うことを聞いてますが)、大人も行動を強制されることを嫌います。

しかし、プレゼンでは聞き手に何らかの行動をとってもらうことがゴールです。
提案を受け入れてもらう、契約してもらう、商品を買ってもらうというように、相手が行動を起こすように働きかけなければなりません。

この時、「というわけでみなさん、この商品を買ってください」と言うのはNGです。
先ほど述べたように、これだと行動を強制することになるからです。

そこで、「~してください」ではなく「~してみてはいかがでしょうか」といった投げかけのスタイルにします。
あくまでも最後のボールは聞き手にある。
聞き手が自分で決められるという状態にしておけば、否定的な気持ちは生まれにくくなります。

ちなみに投げかけ以外にも、「~していただければと思います」「ぜひご検討いただきたく存じます」というような柔らかい表現を使うというのもOKです。

視覚を有効に使う

プレゼンでこれから話す内容がびっしり書かれている資料をそのまま配布する人がいますが、それはNGです。
なぜなら、資料を配ってしまうと、聞き手がそちらに集中していまい話し手の言葉を聞いてくれなくなるからです。

反対に話し手のプレゼンを補うスライドなどは積極的に活用してください。
人は耳からの情報だけだと、どうしても集中力が続きません。
また、聞き逃したことや言い回しによっては誤解して情報を受け取られることもあります。

スライドはかっちりしたものを作る必要はありません。
写真や簡単な図解、ポイントを箇条書きにしたものだけで大丈夫です。

まとめ

今回紹介したテクニックはいずれも基本的なもので、そこまで難易度の高いものではありません。
しかし、『プレゼン』と聞くと急にハードルが上がり、その基本がおろそかになってしまうことがあります。

ぜひプレゼンは日常の一部にあるものと考え、今回紹介したテクニックを普段から実践していただければと思います。

というわけで今回は、プレゼンを成功に導く5つの基本テクニックを紹介しました。