「それ、最初から言ってくれれば良かったのに…」
日々、企業の人事相談を受けていると、
よくこんな言葉を耳にします。
トラブルや失敗、
期待外れの結果が起きたあとに、
後から出てくる
“もっともらしい意見”や“理想論”。
これ、まさに「後出しじゃんけん」です。
後出しじゃんけんとは、
勝負がついたあとに
「最初からこうしておけばよかった」とか、
「あのときああしていたら防げたのに」と
言うような行為です。
特に、当事者ではなかった人が、
あとから安全圏で
あれこれ言うパターンが多い。
言い換えれば、
「自分の手は出さずに、評論だけする人」です。
もちろん、反省や改善のために
振り返ることは重要です。
しかし、「ああ言えば良かった」
「こうしたら良かった」という言葉は、
事後になってからなら誰にでも言える。
だからこそ、意味がないのです。
問題は、
「その時に何を考え、何を言ったのか」。
つまり、“事前にどう関わったか”にこそ、価値があるのです。
たとえば、
部下がクレーム対応でミスをしたとき。
あとになって
「なんであんな対応したんだ」と言っても、
当事者は傷つくだけで
何の成長にもつながりません。
それよりも、
「事前にどう声をかけたか」
「何を共有していたか」が大切です。
これは経営にも同じことが言えます。
会議で決まった方針に対して、
実行後に「やっぱり無理だったよね」
と言うのではなく、
その場で自分の意見を
出すことが求められます。
後出しじゃんけんは、
結果が出た後に
自分の正しさを証明しようとする行為です。
でも、本当に組織に貢献する人は、
リスクをとって“先に言う人”です。
自分の意見を出すのは怖いこと。
でも、意見を出すことで責任も生まれ、
だからこそ信頼も生まれるのです。
“後から言うな。先に言え。”
それが、信頼されるリーダーの条件です。
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