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星 寿美

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第55回 感情を爆発させない『根本解決法』

2022/05/02

私の父はよく怒りを爆発させて母を責めていました。
私の離婚した元夫はもっとひどく、スイッチが入ると人が変わって怒りの権化のようになっていました。

幼少期から、このような環境でしたので、私は大人の顔色を伺う子どもでした。
人との距離感が掴めずコミュニケーションには相当苦労してきました。

そんな私でしたが、晩年になり、自分らしく生きることができると、父とも、元DVの夫とも、いい関係を築けるようになりました。(元夫とは友人として)

そして私自身もまた、ある時期は、父や元夫と同じように感情が爆発してしまう自分がいましたが、息子の存在のおかげで、完全に克服できました。

おかげさまで今は、父と元夫とも、そして自分自身とも、とてもいい関係を築けています。
そんな私だからこそ伝えられる解決法があるかと思い、まとめてみます。

まず、特徴を3つ。
①感情を爆発させる人は、自分の感情を蔑ろにしている
②感情を爆発させる人は、思いを言語化するのが苦手
③感情を爆発させる人は、そんな自分のことが嫌いで苦しんでいる

そして最後に、感情を爆発させない『根本解決法』をお伝えします。

①感情を爆発させる人は、自分の感情を蔑ろにしている

感情を爆発させる人は、ちょっとした違和感や、イラッとする感情を感じても、その感情を我慢したり、スルーしている場合があります。

その小さな違和感や小さな怒りを、溜めに溜めて、あるキッカケで爆発してしまう。
爆発した時は、今までの小さな怒りが溜まっているので、気が収まるまで怒り爆発が止まらない。

このような無意識のパターンを持っている可能性があります。

例えば『このくらいのことで怒るのは良くない』『相手を気分悪くさせたくない』『寛大な人間で在りたい』などの価値観を持っているので、小さな怒りを抑えたり、スルーしたりするのかもしれません。

それは、幼少期に親や大人たちから、繰り返しされた何か辛い体験が、そのパターンを京成しているのかもしれません。それぞれに『理由』があるのです。

その理由は無意識下にあるため、日常の小さな違和感や、小さな怒り感情を『自分自身が』ないがしろにしてしまいます。そしてある時、感情が爆発して、自分でも抑え切れなくなる、例えばそんなパターンもあります。(他にも色々なパターンがあるかと思います)

②感情を爆発させる人は、思いを言語化するのが苦手

例えば、ビジョンを語ることや相手を気持ちよくさせることなどの『いいこと』に対する言語化は上手いので、言語化が苦手だと感じていないかもしれません。

けれど、本当に自分自身が感じている『マイナス感情の気持ち』の言語化が苦手な方は、怒りを爆発させやすいのかもしれません。

いま、本当に感じているマイナスな感情を抑えたり、スルーすることを『無意識』で行っているので、マイナス感情を言葉にするのが苦手なのです。

でも、怒りを爆発させた時には、いくらでも言葉が溢れてくるので、実は、ちゃんと言語化はできています。
ただ怒りという強いエネルギーに手伝ってもらわないと、その言語化が苦手なことが多いのです。

小さなマイナス感情、この時に「あぁ、いま、こんな風に感じているのだなぁ」と自分の感情を大切に扱うことができれば『爆発させては自己嫌悪』というループから外れることができるでしょう。

③感情を爆発させる人は、そんな自分のことが嫌いで苦しんでいる

怒りを爆発されて、きついことを言われ続ける相手からしたら、本当に傷つくし、トラウマにもなりかねない打撃を受けるでしょう。

けれど、それをしている本人も、心の底からそんな自分が嫌で仕方ないのです。
意地悪や、わざとやっているわけではなく、本人も苦しんでいます。

感情を爆発させる人は、本来はサービス精神が旺盛で、人に喜んでもらいたい!という人が多いように私は感じます。
だから、小さなマイナス感情を抑えてしまうという側面もあります。

感情を爆発させない『根本解決法』

近年では『感情をマネジメントしよう』『感情をコントロールしよう』という風潮があります。
もちろん、それで効くこともあるでしょう。

ただ、マネジメントやコントロールは『根本解決』にはなりづらいと私は感じています。

では、どうしたらいいのでしょう?

まずは、何よりの自分から出てくる全ての感情を『大切にする』ここから始めます。
自分が感じる感情を大切にする、ということは『自分を大切にする』ということです。

自分を大切にした分、本当の意味で人のことも大切にできます。

『人の為(ため)』と書いて『偽』

まずは自分を大切にする。自分を尊重する。その分だけ人を大切にできる、人を尊重できます。

例えば『利他の精神』という言葉もありますね。これは、自分を犠牲にするという意味ではありません。
例えば、人のために動くことが自分の喜びであれば、結局それは『自分のため』であり、その結果、人にも貢献できるということだと私は理解しています。

本質は『人は誰かを犠牲にして幸せになりたくない』のだと私は思います。
もちろん、中には『人を蹴落としても自分が・・』という人もいるかもしれませんが、果たして本当に幸せなのか?疑問です。一瞬の達成感はあるかもしれませんが・・・。

だから、まずは、一人一人が自分を大切にできていることが重要だと私は思うのです。

感情を爆発させない根本解決法は、自分が感じる小さな感情も大切に扱う。
ここから始めることです。
自分の感情を「あぁ、いま、こう感じている」と『ありのまま』を感じること。
そこに『いい・悪い』のジャッジを加えることなく、ただ『ありのまま』を感じること。

そうやって、ありのままの自分を受け入れていく。
自己対話をして、自分自身との関係をよくしていく必要があります。

そもそも、怒りを感じているのに、スルーするなんて『自分自身を無視している状態』なのです。
私も経験がありますが、いじめをされてキツイのは『無視』です。
そんなキツイいじめを無意識で自分自身に対してしているのです。

怒りスイッチを押してくれた、怒りをぶつける相手は、そのことに気づかせてくれる大切な存在です。

「無視しないで!自分の感情はここに在るよ!」怒りは、自分が自分への叫びです。

生まれてから死ぬまで、ずっと一緒にいるのは自分だけ。
まずは自分の感情をありのまま受け止めて、自分が世界で1番の大親友になることです。
それが、感情を爆発させない根本解決法です。

習慣になればシンプルなのですが、そのような教育を受けていないので、最初は少し難しく感じるかもしれません。
でも、コツを掴めば大丈夫。ぜひトライしてみてくださいね。
そして、結果を教えてください。
楽しみにしています♪