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星 寿美

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第83回 集団間の対立を解決する考え方

2022/11/21

内集団とは、自分が所属している集団。
外集団とは、所属外の集団といいます。
特に不満がない限り、人は自分が所属している内集団に愛着や誇りを感じ、外集団に敵対心を感じるものだと言われています。

例えばスポーツの試合の応援を思い浮かべてください。
自分のチームには思いやりを持って、他のチームには・・・。
これを集団的葛藤と呼びます。

人は、いったん集団を形成してしまうと、内集団は味方。外集団は敵と思いやすいそうなのです。
なぜなのでしょうか?

シェリフの実験

社会心理学者のシェリフが行った実験があります。
シェリフが少年を2つの集団に分けて共同生活をさせた結果、集団ごとに結束したけれど、他集団に敵対心をもったそうです。

そこで、今度はこの2集団の対立を解決するための実験を行ったそうです。
最初に行ったのは、食事会などの交流会でしたが、お互いに敵意を持っているので親睦は深まりませんでした。
それどころか罵りあったりして関係はさらに悪化したそうです。
対立する集団を、ただ接触させても対立が深まるだけだという仮説を立てました。

次に、例えば、キャンプ生活に必要な水を運ぶトラックを、みんなで協力しあいながらロープで引っ張る・・・などの1つの集団だけでは解決が難しい課題を両チームに与えました。
このような課題を『上位目標』と呼びます。

このような課題に対し、両グループは協力しあい、課題が解決されると共に、敵対感情が消えて友好な関係が生まれます。

余談ですが、昔読んだ漫画を思い出しました。

手塚治さんの『W3(ワンダースリー)』をご存知でしょうか?
私は、大好きで何度も何度も読み返しました!

地球上で各国が争っている中、地球そのものを爆発させる中性子爆弾をなんとかしないといけない!ってなって、協力し始める・・・まさに、シェリフの実験のような話でした。

(本当は、もっと説明したいけれど、もしまだ読んでいない方がいたらネタバレになってしまうので我慢します!ぜひ読んでみてくださいね。)

ちなみに、私が会社員時代、上司が本当に嫌な人すぎたために、部下たちの結束は固く、関係もよく、成果も出せていました!共通の敵もまた『上位目標』と言えるのではないか?という私の実体験です。

でもやはり、『共通の敵』よりも、1部署だけでは解決できない、そして結果を喜びあえる目標という『上位目標』の方がやりがいを感じたり、気持ちよく動けるのではないかなと思います。

上位目標で対立を解決

一人一人、または内集団だけでは解決できない課題(明るい未来を創造できる内容が良い)に取り組ませること。

それは、一人一人が共感できるミッションやビジョンに繋がっていることが大事です。
組織全体で取り組んだり目指しているミッションやビジョンという共通項があって、その軸にそっている(ブレのない)上位目標。

例えば『大手サイトに載るお客様の評価数値を4.8以上にする!』や『いついつ上場する!』や『新プロジェクトを推進する!』『イベントを成功させる!』などなど・・・

他部門同士が協力し合わないと解決や達成ができない上位課題に取り組みます。
そして、解決や達成をした暁には、ともに成果を喜びあえる課題なので、結果的に対立が解決している。

「そんな単純ではないよ!」という声も聞こえてきそうですが、取り組んでみる価値はあります。
やってみないと気づけないことはたくさんあります。

集団間の対立を解決する考え方、いかがでしたか?もし今、部署間連携や、部署間の対立で悩んでいる場合は、ぜひこの『上位目標』をうまく使ってみてはいかがでしょうか?