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長谷川 満

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第246回 管理職としてやってはいけないたった1つのこと

2025/08/27

中小企業で管理職を任されるとき、
多くの方が
「部下をまとめる」
「成果を出す」
「上司の期待に応える」
といった役割を意識します。


確かにそれらは重要ですが、
実はそれ以上に
大切な「やってはいけないこと」が存在します。


それは―
「説明責任を果たさないこと」です。


◆「決まったからやってくれ」では人は動かない

例えば、新しい人事評価制度を導入するとします。

管理職が部下に対して
「決まったことだからやってくれ」
とだけ伝えたらどうなるでしょうか。

部下は
「なぜ変わるのか」
「どう評価されるのか」
が分からないまま進めることになります。

質問しても
「上から決まったことだから」
としか返ってこなければ、
不安や不満が積もり、
制度そのものに対して抵抗感を抱くのは当然です。

制度を浸透させたいはずが、
逆に形だけになってしまい、
現場に根付かない結果を招きます。


◆ルールや規程も同じ

人事評価だけではありません。

就業規則の改定や新しい社内ルールの導入でも
同じことが起こります。

管理職が
「これからはこう決まりました」
と伝えるだけでは、
部下は
「なぜ必要なのか」
「背景にどんな事情があるのか」
を理解できません。

その結果、現場で混乱が生じ、
「どうせまた形だけ」
「上は現場のことを分かっていない」
という不信感に繋がります。


◆説明責任を果たす管理職は信頼を得る

一方で、
「なぜ導入するのか」
「どんな意図や目的があるのか」
「部下にとってどんな意味があるのか」
を丁寧に伝える管理職は、
部下から信頼されます。

もちろん、
全員がすぐに納得するわけではありません。

しかし、背景や理由を説明し、
質問に答えようとする姿勢そのものが、
部下に安心感を与えるのです。


◆説明責任は「手間」ではなく「投資」

「いちいち説明するのは面倒だ」
と感じる管理職も少なくありません。

しかし、その“手間”を惜しむと、
後からもっと大きな“手間”として
返ってきます。

現場での不満、
制度やルールの形骸化、
離職やモチベーション低下…。

これらは全て
「説明不足」から始まるのです。

逆に、導入時にしっかり説明しておけば、
後のトラブルは最小限に抑えられ、
部下が主体的に動くようになります。

これは組織にとって
大きな“投資”なのです。


◆まとめ

管理職としてやってはいけないたった1つのこと
―それは「説明責任を果たさないこと」です。


制度やルールは
会社にとって必要だから存在します。


しかし、それを現場に浸透させるのは
管理職の役割です。


背景や意図をきちんと説明することで、
部下は「納得」し「自分ごと」として
受け止めるようになります。

説明責任を果たすかどうか
―それが、管理職として
信頼されるかどうかの分かれ道なのです。



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