第249回 部下がお互いに「あいつが辞めないなら私が辞める」と言い出したら?
2026/03/02
最近あった、ある企業での実話です。
某企業の部長さんから、切実な相談がありました。
若手男性のAさんと、中堅女性のBさん。
二人の折り合いが絶望的に悪く、部長のもとにはこんな言葉が届いていました。
社員A:「Bさんがいるなら、僕は辞めます」
社員B:「Aさんを辞めさせないなら、私が辞めます」
どちらも会社にとって欠かせない戦力。
「なんとか協力し合ってほしい」と願う部長さんでしたが、現場はまさに一触即発、険悪そのものでした。
さて、こんな相談を受けたら、あなたならどうしますか?
わずか1ヶ月で「気持ちよく協力し合える関係」へ
結論から言うと、この二人は1ヶ月も経たないうちに、お互いに気持ちよく協力し合える関係になりました。
あんなに拗れて、辞める・辞めさせるとまで言っていた二人でも、気持ちの良い関係に戻ることは可能なのです。
ポイントは、ただ一つ。
「感情」にフォーカスして、とことん話を聞くことでした。
なぜ「理論」や「共感」では解決しないのか?
今までの社会は、感情を脇に置いて「理論」で話を詰めようとするか、あるいは「寄り添いましょう」と変に共感する関わり方ばかりでした。
しかし、人間は「感情の動物」です。
理論でいくら納得しても、心が動かなければ行動は変わりません。かと言って、表面的な共感だけでは根本的な解決にはなりません。
私が提唱しているのは、共感や寄り添いではなく、ただ「感情」をアンテナにして対話を進めることです。
特に、怒りやモヤモヤといった『マイナス感情』こそが、宝物なんです。
今の社会は、マイナス感情を、アンガーマネジメントするか、発散するか、溜め込むかの3つしか対応がないんです。
でも、とってもシンプルな根本解決できる感情対話という方法があります。
感情の奥にある「想い」を言語化する
怒りやモヤモヤの感情をただ、そういう感情だと味わっていただき(そこにジャッジはゼロ)、そこからこんな問いかけをしていきます。
「その時、本当はどんなことを言われたかったんですか?」
「本当は、何を伝えたかったんでしょうか?」
「その時、本当はどうしたかった?」
「実は『大切にしたい思い・価値観』があるのではないですか?」
「何を蔑ろにされた(軽んじられた)と感じたのですか?」
感情をアンテナにして、まだ本人も気づいていない「内側の想い」を言語化していく。
本当に大切にしている想いが言葉になると、本人にはハッキリと「これだ!」とわかる瞬間が来ます。
よく「本音で話し合おう」と言いますが、多くの人は「嫌い」「ムカつく」という反射的な感情を本音だと思い込んでいます。
でも、それは本音ではありません。
ただのキッカケに過ぎないのです。
感情の奥にある「まだ言葉になっていない大切な願い」。
これこそが、本当の意味での「本音」なのです。
言語化されてない言葉が言語化されると…
今回のAさんとBさんも、対話をどんどんと深めていくうちに、ある共通の想いに辿り着きました。
それは、
「お互いにリスペクトしている部分はある。でも、自分を認めてもらえないのが悲しくて、否定し合っていた。本当は認め合って、気持ちよく協力したい。」
という、驚くほど純粋な想いでした。
それに気づいた瞬間、二人は自分の伝え方のクセにも気づき、関係が修復されていきました。
どんなに拗れた関係も、根本解決できるんです。
本当はすごくシンプルなのに、今の社会ではこの対話が欠落している。
それがもったいなくて仕方ありません。
組織でも、家庭でも。
私はこの「感情対話」を広めることで、誰もが自分らしく生きられる、楽しい社会にしていきたいと思っています。
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