第224回 罪悪感と劣等感の取り扱い
2025/08/18
罪悪感と劣等感。この2つは、私の中でずっと『諸悪の根源』でした。心をぎゅっと締めつけて、のびのびと生きる自由を奪う。
挑戦しようとするたび、「無理でしょ」「どうせ失敗するよ」と、耳元でささやいてくる。
でも、不思議なことに、これらは『成長のための最強の燃料』にもなるのです。
それを知ってから、私は生き方が変わりました。
そもそも罪悪感とは?
罪悪感とは、本来「悪いことをしてしまった」「誰かを傷つけてしまった」と気づき、反省し、修正するための感情。
社会で生きるうえで必要な、いわばブレーキの役割です。
ところが、これが幼少期から過剰に植えつけられると、性質が変わります。
行動の失敗だけではなく、存在そのものを否定する感覚へと変わってしまうのです。
「私なんかでごめんなさい」
「私がいるから、きっと迷惑だよね」
そう思うクセがつくと、まだ何もしていないのに罪悪感でいっぱいになり、一歩目を踏み出す前から心が折れてしまいます。
そもそも劣等感とは?
劣等感は「自分は他の人より劣っている」という感覚。
本来は、目標や理想と自分を比べて「よし、もっと成長しよう」と思うためのエネルギーです。
でも、否定や比較の中で育った劣等感は違います。
それは自分を奮い立たせる道具ではなく、自分を責める武器になってしまうのです。
肥大化した罪悪感と劣等感
私は幼いころから否定ばかりされ、姉と比べられて育ちました。
勉強はできない、友達もいない。
「できない私」と「できる姉」が、いつも並べられる。
そんな日々の中で、劣等感はすくすくと育ち、罪悪感も負けじと成長。
心の奥にはいつも、「私なんかでごめんなさい」というフレーズが居座っていました。
この肥大化した罪悪感と劣等感は、大人になっても私をがんじがらめにし、生きづらさの大きな原因になっていました。
今なら分かります。
あのころ、もし罪悪感も劣等感もなかったら。
私は、人の痛みに気づくことも、深く理解することもできなかったかもしれません。
誰かの小さな表情の変化や、言葉の奥に隠れた想いを感じ取る力は、きっと今ほどは育たなかったでしょう。
だから、今の私はこう思います。
克服しなくてもいい。抱えたまま成長すればいい。
取り扱い方の3つのコツ
1 まずは気づく
「また来たな、この感覚」と気づくだけで十分。
まず気づくことが最重要!
2 そのままを受け入れる
気づいたら、ありのまま「そう感じてるんだね」と自分の感情を受容する。
否定するでも、肯定するでもなく、ただそっと寄り添うのです。
3 自分を好きでいられる考え方に変換
「私はダメだから」ではなく、「私はまだ伸びしろがある」と考える、など。
自分のことを好きでいられる考えに変換!
そう!
罪悪感と劣等感は、放置すれば心の毒になる。
でも、上手に扱えば、人生を深く、豊かにする成長の相棒にもなる。
抱えていていい。
むしろ抱えているからこそ、もっと強く、優しくなれる。
そして、この事実を知っているだけで、あなたの人生も、そして組織の中の人間関係も、劇的に変わります。
罪悪感も劣等感も、あなたの、そして部下たちの、成長を加速させる最高のパートナーになるのです。
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